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【トランプ大統領が評価された背景】アメリカの現実について簡単解説

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「アメリカ人って金持ちのイメージだよね」

「トランプ大統領ってめちゃくちゃな事言ってるイメージしかない」

このように、アメリカのイメージは色々と持っているが、アメリカが実際どんな国なのかあまり知らない日本人は多いです。アメリカは歴史的に見ても、日本ととても関係が深い代表国です。日本人の教養としてアメリカのことを知っておかなければ、日本で政治的に議論されている諸問題もよく理解できないはずです。なぜトランプさんが大統領に当選したのかなどアメリカの実態を知れば、2020年11月3日に控えたアメリカ大統領選挙投票日まで、ニュースを楽しく見ることができることでしょう。

本記事では、簡単にアメリカという国の実態を解説しています。これを読めば、少しでもアメリカを理解することができ興味を持てると思います。

アメリカは日本の大事なお客さん

まずは、日本にとってアメリカはどの位置づけの国なのかを確認するために、日本の輸出相手国ランキングを見てみましょう。

下図によれば、2018年時点では、アメリカは日本の輸出先国ランキングで2位かつ、輸出額に占めるアメリカの割合は約2割です。これらから分かる通り、アメリカは日本にとっては重要な取引先であることが分かります。

出典:財務省貿易統計 https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/data/y4.pdf

アメリカ向け輸出品目別のランキングを見ると、ダントツで自動車関連が1位です。イメージすれば分かりやすいですね。日本の工業製品で自動車が一番規模がでかくて、それを一番使う自動車大国アメリカ。最高のビジネスパートナーですね。

出典:財務省貿易統計 https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/data/y6_2.pdf

日本の自動車産業界では、「アメリカで車が売れなくなったら終わり」と言われるほど、アメリカは自動車大国です。したがって、日本経済にとってアメリカ経済の動向は重要というわけです。「アメリカ個人消費の動向」がアメリカ経済の動向を占う指標とされるほど購買パワーが強いため、日本の社会人であればその指標をウォッチしておきましょう。

アメリカの人種構成

次に「人種のるつぼ」と言われる移民大国アメリカの人種構成を見ていきましょう。

アメリカが他国と比較し大きく異なる点は、祖国を捨ててきた人々が新しい社会を創っていく中心になっていった点です。これは、アメリカ人と日本人とでは考え方や感覚が大きく違う理由の1つですよね。

出典:NHK https://www.nhk.or.jp/syakai/10min_tiri/shiryou/pdf/006/shiryou_002.pdf

あくまで予想ですが、2060年までにヒスパニック系の人口が爆発的に増えて、白人の数が圧倒的に減っていくことが、上図から読み取れますね。

「ヒスパニック」とは、アメリカ合衆国社会では中南米・カリブ海地域からの移民に対して用いられています。「ラティーノ」とも言いますが、彼らの大部分は陸続きのお隣メキシコからの移民です。よって、普段アメリカで生活していると、スペイン語も英語並に公用語としてどんな場所でも聞こえてきますし、スーパーや役所でどちらの言語使うか選択することができます。だから、アメリカには英語とスペイン語を使いこなせるバイリンガルが大勢います。日本でバイリンガルと聞けば「2カ国後も話せるなんてすごいっ!」と思うかもしれませんが、アメリカではごく普通にゴロゴロと存在しています。

面白いことに、これだけ様々な人種が混在しているため、生活している中でもはや顔を見ただけでは、誰がアメリカ人で誰が観光客なのか全く分かりません。笑

なぜこれだけの多様な人種がアメリカで生活ができるかというと、アメリカでは1868年の憲法修正第14条の下、「出生地主義」が認められていることが挙げられます。
「出生地主義」とは、その国で生まれた全ての子どもに自動的に国籍を与える制度です。つまり、アメリカで産まれた子供は全員アメリカ人になれてしまうのです。

ちなみに、世界では30カ国以上がこの「出生地主義」を認めています。そのほとんどが、北米と南米の国です。

その中でもアメリカといえば、世界ナンバー1の経済大国です。周りの豊かではない国に住む人々は、高給な仕事を求めてアメリカに移民してくるわけです。よって、比較的仕事を得やすいブルーカラーと呼ばれる現場肉体労働者の大半が、ヒスパニック系か黒人系の方です。

余談ですが、ロシアではアメリカへの「出産旅行」がブームになっているそうです。ブローカーに高額の手数料を払い、温暖な気候を求めてフロリダ州で出産するそうです。四季溢れる日本に住んでいる我々には、想像もできない世界ですね。

本当のアメリカ人

それでは、一般的に「アメリカ人」と総称されているのはどの人種の人々なのか。

説明が難しいですが、アメリカで本当の市民(アメリカ人)とは事実上、中上流階級の白人と、一部の成功した非白人です。 これがアメリカ社会のリアルです。

アメリカ市民が西欧白人市民以外の外国人について、自分達と同等の扱いをする対象基準のハードルはとても高いです。アメリカに留学し作法を身につけ、礼儀正しい言動ができるようになった各国の比較的高い地位についている人々や、高い水準の生活をしている人々のみです。もちろん英語を話せるのは初歩的な条件で、もはや片言の英語は論外です。

アメリカの極端な格差社会

広々とした豪邸に住んでいるアメリカ人をハリウッド映画などを通して見るため、アメリカ人は金持ちっていうイメージが付きやすいと思います。

しかしアメリカでは、極端な格差社会が社会問題化しています。

ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなどの大都市へ行けば分かりますが、本当に道端に住むホームレスの数が半端なく多いです。そこでアメリカの闇である経済格差を体感される人は多いですね。日本では全く見ることができない光景が広がっています。

個人的には、ロサンゼルスは特にひどかったです。歩道が全てホームレスのテントで埋め尽くされており、まともに歩くことができません。一度youtubeで見てみてください。本当に危険を感じるほど怖いです。日本がどれだけ治安が良いのか、身を持って感じることができます。

それでは、どれだけ経済格差がひどいのかデータを見ていきましょう。

まずはこちらのツイートをご覧ください。

解説すると、上のグラフが世界のデータで、下のグラフがアメリカのデータです。

赤い線が「全体に占める上位1%の人々」、青い線が「全体に占める下位50%の人々」です。そして、その人々が世界もしくはアメリカ全体の収入の何%を牛耳っているかというグラフです。

簡単にこのグラフを言い換えると、アメリカしかり世界でも経済格差が年々ひどくなっているということです。

上図のWID Worldによる調査データによると、2015年には、アメリカ人口の1%である富裕層がアメリカ全収入の約20%を占めています。その割合は年々増加傾向です。それに対し、人口の50%である低所得層はアメリカ全収入の約13%しか占めていません。つまり、金持ちがどんどん金持ちになっているのみ対し、それ以外の下位50%の国民はどんどん貧困化しています。

ちなみに、日本とアメリカそして世界平均と比較してみましたが、日本はアメリカや世界比べれば全然経済格差はひどくないですね。これがいわゆる「1億総中流社会」と日本社会が呼ばれる由縁ですね。「みんな仲良く平等公平に」という日本人らしい国民性の表れです。

出典:WID World https://wid.world/

別のグラフを見てみましょう。これは日本の内閣府が公表しています。

出典:内閣府 米国等の雇用・所得状況 https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2017/0314/sankou_01.pdf

このグラフからも明らかで、上位1%の富裕層だけが無駄に金持ちになっていますね。この中には「ウォール街」と総称される銀行家の人々が含まれています。彼らの2015年の平均年収は約650億円と巨額です。

上位1%の黄色い線は、変動が激しい時期があります。それは、2001年の「9.11同時多発テロ」と2008年の「リーマンショック」の影響です。つまり、株価が大きく下落したことに連動して、彼らの実質所得も大きく減少したと考えられます。しかし、重要なことは、彼らの実質所得は減少したと言っても上昇し続けているのです。

リーマンショックなんて簡単に言えば、利益に目が眩んだ銀行家がジャブジャブお金を信用の低い人々(サブプライム)に貸しまくった結果、そのお金が返ってこなくなって経営破綻しそうになり、政府に税金をもらって助かっているという茶番だったのです。(その時、諸々の理由により助けてもらえなかったのがリーマンブラザーズという投資会社)
つまり、彼らはどれだけリスクがあることに足を突っ込んで怪我をしても、最終的には国民の税金によって助かるという、モラルの欠片もないことができてしまうのです。(これを英語で「Too big to fail」と言い、「大きすぎて潰せない」という意味です)

このように、「ウォール街」はリスクなしのマネーゲームをしているだけであって、彼らは一体世の中に何を生み出しているのでしょうか。こんな状況であれば、報われないアメリカ庶民が不満を爆発させる気持ちがよく分かります。

アメリカの公的健康保険制度

アメリカと日本では公的健康保険制度が大きく異なります。日本では国民皆保険制度を導入していますが、アメリカでは受給資格がある人のみ公的医療保険制度に加入できます。

現在の日本の医療保険制度は、全ての国民が何らかの公的医療保険に加入し、お互いの医療費を支え合っています。

その一方アメリカでは、65歳以上の高齢者と低所得者を除き、自分で民間の保険への加入を検討する必要があります。国勢調査局(US Census Bureau)の最新の統計結果によると、2016年の保険未加入者は全米で約2,810万人(国民の約8.8%)となっています。

救急車を呼ぶにも金がかかる

さらに、救急車の話をしましょう。

日本の医療救急車は厚生労働省の管轄下ですべて公営であるのに対し、アメリカでは公営と民営に分かれています。

アメリカでは、現場に到着した救急隊員が患者の容態を確認し、救急車での搬送が必要と判断し病院に搬送した場合、費用は自己負担です。一般的に基本料金と走行距離に応じた金額の合計で算出され、搬送だけで数百ドルかかります。

つまり、交通事故などで怪我をし意識があれば、救急隊員にこう聞かれます。

「救急車を使いますか?」

日本だったら「当たり前やろっ!」ってなりますよね。笑

しかし、アメリカでは普通の光景です。

この医療制度では、低所得者層にはある程度の公的医療保険がありますが、一番割りに合わないのが低所得者層よりは稼ぎはあるが生活が苦しい世帯です。公的医療保険を使うことはできないため、勤務先の会社などで医療保険に加入し高い保険料を払わざるを得ません。そんな状況であるにもかかわらず、日本に比べ簡単に会社に解雇される可能性があります。

もう何か重大な事故でも起きたら対応できないですよね。不安しかないと思います。

なぜトランプ大統領は当選したのか?

そんなアメリカでは、低賃金で働くメキシコ人、黒人、東洋人たちに仕事を取られて、白人はマイノリティのような暮らしぶりをしている。儲かっているのは銀行家ばかり。

さらに、リベラルなメディアは
「自由市場こそ最高だ」
「人種差別など言語道断だ」
「白人以外の人々にもチャンスを与えろ」
と主張しており、それに反対すれば白い目で見られる落ち。

「こんな国はおかしい、アメリカは白人の国だったはずだ、、、」

と愚痴をこぼすしかなかった中流階級の白人達。

しかし、そこにヒーローが現れた。

『Make America Great Again』
『メキシコとの間に壁を作る』
『アメリカ製を買い、アメリカ人を雇う』
『国民をグローバリズムという偽りの歌に溺れさせはしない』By Trump

中流白人達「うおおおぉぉー!!」

このように、トランプ大統領は彼ら中流階級白人達の不満を堂々と代弁し、当時は不利と言われていた大統領選で、民主党クリントン氏に見事勝利したのでした。

そしてトランプ大統領が勝利を収めた州は、「赤い州、青い州」とググれば赤と青に塗り潰されたアメリカ地図がでてきます。それで、一度確認してみてください。ちなみに、赤が共和党、青が民主党です。

晴れて大統領となったトランプ氏でしたが、蓋を開けてみれば、トランプ政権はクリントン氏よりもウォール街寄りの人事を配置しています。実はアメリカ国民は完全に騙されたのです。

本記事では、このあたりで終わりにしますが、その後のトランプ政権などが気になる方は、ネットや本で自分で一度調べてみてはどうでしょうか。

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